| がんを治す完全ガイド 第25回 | |
| 3月19日。いらしてください !! | |
大阪で第1回のがん患者大集会(2005年5月28日)を実施された三浦捷一医師のことを、このコラムに書いた。1月号だった。 その1月号が、全国の本屋の店頭に並んだちょうどその日、三浦さんは亡くなられた。昨年(2005年)12月20日だった。たぶん三浦さんは、私の原稿をお読みになることはできなかっただろう。 さて、それから、私たちは大変だった。今なお、“大変”が続いている。 「三浦さんの死」と私に、何の関係があるのか。私は、とうとう三浦さんにお目にかかることはできなかった。たった1度、電話でお話しただけである。 昨年の夏ごろだったか。三浦さんのお名前で私に手紙が来た。 「日本のがん医療は、腫瘍専門医の不足、がんについての適切な情報不足、医療水準や地域格差など、諸外国に比べてたくさんの間題がある。この現状を変えていくのに、1つの患者団体では力が及ぱないことがある。しかし、みんなが力を合わせれぱ、大きな問題も解決できるのではないか。患者団体の 連合体をつくりたい。協力してほしい」 という主旨だった。 かねがね、私も同じことを考えていたので、私は三浦さんに電話をかけ「協力したい」と申し上げた(そのときは、三浦さん自身が電話に出られた)。 そして、その会は NPO「がん患者団体支揺機構」 と名づけられて、活動を始めた。その矢先、“生みの親”は亡くなってしまった。 この会は.当面の目標を、3月19日に東京のNHKホールで開く「第2回がん患者大集会」の成功に置いている。しかし、全国に何百とあるがん患者の会の総力を結集し、パワフルな実行委員会をつくるのは並大抵のことではない。 しかも、その窓ロになるべき『支援機構』そのものが、“三浦さん”というリーダーを失っている。 「とても、3月19日には、できないよ」 「いやー、今さら、延期はできません。ここまで来るのだって、お金がかかっている。ポスターもチラシも、もう印刷所に回っている」 「三浦さんが生きている間に―― の思いが、結果的に拙速を招くんじやないか」 さまざまな意見が飛び交う。新米で、右も左もわからぬ私は、目を白黒させるぱかりだった。 ☆☆☆☆☆☆ しかし、その間にも、3月19日は刻々と迫ってくる。 行政が初めてがん患者の声に耳を傾け、患者主体の「がん情報センター」をつくろうとしている。 この好機を逃す手はない。患者として言いたかったことを、やっと言えるチャンスがやってきたのだ。やっぱり3月19日は逃したくない。 私はいつか、このコラムに書いた。 「あなたは、ペイジェットという乳がんですよ」 近所の病院で言われた私が、“ペイジェット”という病名を調べる場所がなかったという話を……。そのころは(10年前)まだパソコンというものは、各家庭になかった。わが家の『家庭医学辞典』をめくってみたが、載ってはいなかった。 「あなたのがんは、乳首そのものですから、全摘するしかありません」 と言われた。“温存”はできないのだろうかと思った。しかし、どこの病院のどの医師の温存手術が上手なのか、経験が豊富なのか、まったくデータはなかった。いや、乳がんのセカンドオピニオンをくれる病院や医師の名前すらわからなかった。 今考えると、データがないのは当たり前だった。がんというもののデータをきちんと出すためには、まず正確な「がん登録」をする必要がある。日本中のすぺての医師から、病院から「がん登録」を出してもらって、初めて統計がとれる。5年生存率を出すなら、きちんと追跡調査をしなくてはならない。そういう体制をつくるのは、行政の仕事だろう。 しかし、厚労省というところは、今まで、医師会とぱかり話をしてきた。患者会とはまったく話をしてこなかった。それは、私たち患者会側にも青任がある。すぺての患者会はバラパラで、まとまってはいなかったからだ。 昨年の5月28日、初めて日本の患者会はまとまった。まとまって、行政に対して、意見というものを出した。 考えてみると、あれは、日本のがん患者にとって、歴史に残る出来事だったのだ。 さあ、今年は、どうか。3月19日はどうか。私は高みの見物をしないために、三浦さんのあとのリリーフを2ヵ月だけお引さ受けした。 そこで、読者の皆様にお願いである。 3月19日。東京・渋谷のNHKホールに来てください。あのホールを、満員にしてください。お願いいたします。お待ちしています。 お聞い合わせは下記まで ------------------------------------------ がん患者団体支援機構事務局 〒 556-0022 大阪市浪速区桜川1-4−8-303 FAX : 06-4392-0074 メール : info@daishukai.net ホームページ : http://www.daishukai.net/ ------------------------------------------ |